【ギモン解消!!ワクチン接種Q&A】新型コロナとインフル、ワクチン併用のリスクは?

モデルナなどが混合ワクチン開発中

 政府が希望する全ての対象者に新型コロナワクチンの接種を終える目標は10月から11月だ。例年インフルエンザワクチンの接種が始まる時期だが、併用のリスクはないのか。独ベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所研究員で医師の村中璃子氏に聞いた。

 --新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンを同時接種しても問題はないか

 「日本では、接種後に体調変化が起きた際、どれが原因なのか分からないとして同時接種を嫌う傾向がありますが、原則として問題は何もありません。接種予約の手間などを減らして医療機関の業務負担を減らすためにも、どちらかのワクチンの打ちそびれを防ぐためにも積極的に取り入れていく必要があります」

 --海外の状況は

 「mRNAワクチンは新技術であるためデータ不十分として各国とも同時接種の推奨を控えていましたが、6月末、米ワクチン専門家委員会(ACIP)は賛成14、反対0の満場一致で同時接種を推奨する旨を決定しました。コロナ禍で麻疹や風疹などの基本的なワクチンの接種率が世界中で軒並み下がる中、元の生活に戻れば、こうした病気が蔓延(まんえん)するリスクも考慮してのことです。その後、インフルエンザとの同時接種に関する治験の中間解析も発表され始めていますが、大きな問題はなさそうです」

 --効率的な接種への取り組みは

 「モデルナ社、ノババックス社などが新型コロナとインフルエンザの混合ワクチンを開発中です。混合ワクチンの開発で問題になるのは多くの場合、安全性ではなく干渉による効果の低下です。新型コロナワクチンにもインフルエンザワクチンにも複数の種類があるので、どれを組み合わせるのかも課題です」

■村中璃子(むらなか・りこ) 医師、ジャーナリスト。京都大学医学研究科非常勤講師、ベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所研究員。世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局で鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ対策に携わった。科学誌「ネイチャー」ほか主催のジョン・マドックス賞受賞。近著に『新型コロナから見えた日本の弱点 国防としての感染症』(光文社新書)。

つづく

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