【ギモン解消!!ワクチン接種Q&A】日本の「反ワクチン」報道…海外ではどうなのか

海外では政府とメディアが協働

 日本ではワクチンの危険性を強調する「反ワクチン」勢力も目立つが、海外ではどうなのか。独ベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所研究員で医師の村中璃子氏に聞いた。

 --日本と海外でワクチンに対する考え方に違いは

 「文化的背景やワクチンの法的位置付けによっても違いますが、世界のどの国でもメディアは総じてワクチンの副反応を強調し、不安を煽る傾向にあります。ただ、国や国の専門家、公共放送までもが接種の利益を強調することなく、わずかな副反応やリスクを重く見て導入に慎重なのは海外との大きな違いです」

 --海外メディアではどのような報道が

 「国家の緊急事態です。首相や国の専門家はメディア向けのコメントを周到に準備し、メディアも高齢者や基礎疾患のある若い人の接種をクローズアップして報じるなど、政府とメディアがワクチン推進に向けて協働しているケースがほとんどです」

 --日本にとって教訓は

 「ドイツでも『コロナはただの風邪』という人を『コビディオット(COVIDばか)』、逆にコロナ対策を他人に厳しく指摘する人を『コロナチ』と呼んで批判するなど、一見、世論は割れているかのような印象を受けます。しかし、9割の人はそのどちらでもなく中立で、接種率の向上は、政府やメディアがそういった人たちにいかに明確なメッセージを伝えるかにかかっています。日本のメディアは科学的根拠の明示ではなく、『民意に反して』五輪開催を強行する政府への批判を通じてしかワクチン推進に貢献できなかったのは、結果オーライとはいえ残念でした」

■村中璃子(むらなか・りこ) 医師、ジャーナリスト。京都大学医学研究科非常勤講師、ベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所研究員。世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局で鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ対策に携わった。科学誌「ネイチャー」ほか主催のジョン・マドックス賞受賞。近著に『新型コロナから見えた日本の弱点 国防としての感染症』(光文社新書)。

つづく

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