【ギモン解消!!ワクチン接種Q&A】EU内移動、中露製の接種証明が通用しない国も

中国・シノファームのワクチン

ワクチンパスポートでの往来にはなお時間

 東京都では8月22日まで緊急事態宣言が発令され、「Go To」再開にはまだ時間がかかりそうだ。だが、バカンスシーズンの欧州も決して「自由」ではないという。独ベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所研究員で医師の村中璃子氏に聞いた。

 --欧州連合(EU)域内の移動の現状は

 「国によって入国基準は異なり、ゆるい順から迅速検査による陰性証明、PCR検査による陰性証明、ワクチンの接種証明、証明の有無にかかわらず検疫などの条件があります。デンマークでは接種後も2週間待機が求められ、ドイツから日帰り可能な距離でも行きづらい状態です。一方、フランスのように迅速検査の陰性証明だけで入国が可能な国もあります」

 --厳しい基準も

 「車で通り抜けるだけでも陰性証明が必要な国もあります。ドイツでは迅速検査による陰性証明をもらえる無料検査センターが各所に存在し便利ですが、州によって規制が異なるため国内旅行でも確認には翻弄されます。EU域内でも東欧で広く使われている中国製やロシア製ワクチンの接種証明は通用しない国がほとんどで、2回接種完了でも証明の価値に差が出ています」

 --日本もワクチンパスポートを発行予定だが、欧州の旅行の状況は

 「目的地や自国の感染状況により出入国基準が頻繁に変わるので、結果としては、陸路や国内旅行にとどめるという人が多くなったようです。ワクチンパスポートだけで世界を自由に往来できるようになるまでには時間を要するでしょう」

■村中璃子(むらなか・りこ) 医師、ジャーナリスト。京都大学医学研究科非常勤講師、ベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所研究員。世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局で鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ対策に携わった。科学誌「ネイチャー」ほか主催のジョン・マドックス賞受賞。近著に『新型コロナから見えた日本の弱点 国防としての感染症』(光文社新書)。

つづく

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