コロナ陽性、2週間の隔離病棟生活…とあるライフラ社員の闘病記㊦

 ライフラ合同会社のMです。前回(記事はこちら⇒とあるライフラ社員の闘病記)は私の新型コロナウイルスの発症から入院、その後の経過などについてつづりました。酸素吸入などで身体が“管だらけ”となり、入院以来最悪の高熱となった私。今回も、その後の回復の過程を日記形式で記し、退院後に改めて考えたことについてもつづっていきたいと思います。

「最悪」の翌日、熱は劇的に下がった

<13日目 37.1度の微熱、酸素吸入器、点滴、血圧測定、血糖値測定(最高315 mg/dl)、インシュリン注射>

 前日の入院7日目は40度を超える高熱に加え、肺炎を併発。酸素吸入器を始め、4種類のコードに繋がれるという入院以来もっとも過酷な一日となった。

 ところが、その「最悪の日」の翌日の入院8日目。朝の体温は37.4度と劇的に下がった。11時には37.1度になり、夕方には36.4度に。体温はほぼ平熱に戻った。

 ただ、依然として酸素吸入や点滴、インシュリン投与は続き、咳の症状も続いた。この後は肺炎の治療が中心となっていった。

入院中はさまざまな薬を服用することとなった

 新型コロナの怖いところは、「呼吸が苦しい…」という自覚症状がそれほどないうちに肺にダメージを受けていることだ。そのため、入院中は24時間、血中酸素飽和度を測るパルスオキシメーターを指に装着。その数値が90を割り込んだりすると、看護師さんから「大丈夫ですか?」と確認コールが夜中でも鳴った。

 私は重症ではなく、90%前半で推移していたが(正常値は96%以上)、入院中はこの数値が常に気になった。92%まで下がった際には、鼻からの酸素吸入器を装着しつつ、口からも酸素を取り込もうとした。だが、呼吸が上手く出来ず困ったことを覚えている。

“管だらけ”からの脱出

<14日目~18日目>

14日目36.8度、血液検査、酸素吸入器使用、点滴使用、血圧測定、血糖値測定(最高270 mg/dl)、インシュリン注射

15日目 37度、酸素吸入器使用、点滴午前まで使用、血圧測定、血糖値測定(最高230 mg/dl)、インシュリン注射 ※「デカドロン」服用終了

16日目 37度、酸素吸入器使用、血圧測定、血糖値測定(平常値)

17日目 37度、血圧測定、レントゲン撮影

18日目 36.7度、血圧測定、血液検査

 高熱が下がると解熱剤の服用が終わり、次にコロナウイルス対策のステロイド薬の服用も終わるなど、薬の数は徐々に減っていった。

病院食はなかなかおいしかったが、高熱で食欲のないときは、ご飯でなくそうめんにしてもらった

 また、「もう心電図は大丈夫」「食欲も戻ったので今日で点滴は終わり」「血中酸素飽和度の数値も改善してきたので酸素吸入も終わり」とそれぞれ区切りがつき、それにつれて身体から管やコードが減っていった。また、ステロイド薬の服用が無くなったことで、血糖値も正常に戻り、インシュリン注射を打つこともなくなった。入院17日目には身体に付いているコードはパルスオキシメーターだけになっていた。

嬉しそうな退院者の声…そして私の番が

<19日目午前 36.6度、退院>

 私は4人部屋(男性部屋)で入院していたが、他の患者との会話はなかった。ただ、他の患者と看護師との会話は聞こえてくる。「ああ、隣は60代なんだ」とか「外国人だな。看護師とのコミュニケーションが大変そうだ」とか「便秘で苦労しているなあ」とか「咳が苦しそうだ」とか。耳で得られる情報だけで隣人たちが置かれた状況を何となく理解し、2週間を過ごした。

 そんな重苦しい空気の「コロナ部屋」で患者たちが明るい口調になるのは、決まって退院する朝の看護師との会話だった。みな、どこかウキウキとした感じで「明日の退院は何時ですか?」と看護師に聞き、翌朝はあっという間にいなくなっていた。私は4人ものそうした声を聞いてきた。

 入院からちょうど2週間。ついに私にも退院許可が出た。退院前日に「もうコロナ患者でないという『証明書』みたいなものを病院からもらえるのですか」と医師に聞いたが、「いえ、病院ではそうした証明書は出してません。PCR検査もしません。厚生労働省の退院規定に沿って、発症日から2週間経過し、症状軽快から3日間経過で退院としています」と言われ、初めて新型コロナ患者の退院基準を知った。

入院から2週間。ついに私にも退院の朝が訪れた

 気になっていたことはほかにもあった。ワクチンだ。「私は中和抗体を持ったことになったんですよね。今後、ワクチン接種はしたほうがいいですか」と医師に尋ねると、「確かに抗体は持っていますが、ワクチンは受けたほうがいいですね」と答えてくれた。ワクチンに関してはさまざまな考えがあるが、私はより安心を得るために、私の順番が回ってきたら接種に行こうと考えている。


日本の医療の「現場力」を実感

 自宅に帰宅すると、PCR検査を行ったクリニックから封書が届いており、私が感染したのは変異型(N501Y=英国型)だと書かれていた。

 悲しかったのは飼い猫の反応だ。すっかりひげが伸びてしまった私を見て「誰ですか?あなたは?」という表情。抱っこもさせてくれず、逃げ回った。2週間風呂にも入れずシャワーも浴びてない身体は、猫には臭かったのだろうか?

 新型コロナに感染し、重症患者でなかったものの、その戦いは本当に辛かった。私は20日間寝込み、会社を12日間休んだことで会社の同僚や仕事先の人たちには迷惑をかけてしまった。

 冒頭にも書いたように、今も「まさか自分がコロナに感染するとは」と信じられない気持ちだ。感染力の強い新型コロナウイルス変異株は、感染ルートも分かりづらく本当に怖い。いくら気を付けていても完全に感染を防ぐことは難しいと思うが、これを読んでくださった読者の皆さんはどうか、①マスク②換気③手洗いーだけは強化して感染予防を徹底してほしい。この点、私もどこかに油断があったのかもしれない。

 私が新型コロナとの戦いを乗り越えられたのは、入院した病院の医師や看護師の皆さんが患者である私たちに対して、24時間体制で献身的に治療してくれたおかげだ。患者一人ひとりへの対応は本当に大変で、看護師の皆さんは私たちの病室に入るには全身をビニールで防御し、N95マスクやフェイスシールドなども装着しないといけない。また、夜中にナースコールをすると、大急ぎでそれらを装着して駆けつけてくれた。本当に頭が下がる思いで、感謝に堪えない。

 日本のコロナ対策医療を支えているのは、こうしたコロナ病棟でコロナ患者の治療にあたる、現場の医師や看護師の「現場力」に支えられているのだ、と強く感じた。また、初動では保健所の方々の迅速な対応・判断で入院させてもらうことができた。

 新型コロナをめぐっては「後遺症」の恐ろしさについても語られることが多い。私自身はコロナウイルスによって肝臓にダメージを受けた。今春の健康診断での肝機能の数値「γ-GT」は正常値(通常は男性で50以下)だったが、入院した日の検査で345に跳ね上がり、退院時も353と異常値を示した。

 退院後、徐々に低下しているものの、医師から「今後2カ月程度は禁酒。定期的に血液検査を行って判断しましょう」と告げられ、退院後1か月以上を経た今も酒を断ち、肝臓の回復を待っている。


あとがき

 最後に、元患者からのアドバイスがあります。もし、皆さんに感染の疑いがある時は、①自分で病院に行く②私が使ったような医師の往診サービスを受ける(東京都や大阪府と連携した「ファストドクター」などのサービス活用)③保健所に連絡するーなどの初動が大切だと思います。また、自宅には血中酸素飽和度を測定する「パルスオキシメーター」を準備しておくと、症状を保健所などに伝えやすいと思います。

 さらに、入院時に持ち込むものとしては、パジャマや下着、洗面用具のほかに、イヤホン(テレビ用)や現金(入院費は国が負担するが、ペット飲料代、テレビ視聴、冷蔵庫代は別途費用が必要なため)、ふりかけ(これは好みによりますが)、またスマホや充電器も必要だと思います。また、病院はWi-Fiがありませんので、スマホを使うにはネックです。

 今回の新型コロナ感染で、コロナ対策医療に従事する皆さま(往診した医師、保健所、民間の緊急搬送車、入院した病院の医師、看護師)のおかげで私は回復し、復帰できました。本当に感謝しています。ありがとうございました。

おわり

関連記事

  1. 【ギモン解消!!ワクチン接種Q&A】当日2回目の予約も、ファイザー製は3週間後

  2. 新型コロナ3つのワクチン 年齢に応じた接種考慮も 20日に2社承認へ

  3. ワクチン2製品を承認 アストラは当面接種対象外に

  4. コロナ禍で広がるオンラインツアーの魅力

  5. 【ギモン解消!!ワクチン接種Q&A】シンガポールでは「金融関係者」のワクチン接種優先

  6. 【ギモン解消!!ワクチン接種Q&A】ジャニーズも実施、中小企業には助成金 職域接種が本格化

  7. 【ギモン解消!!ワクチン接種Q&A】ワクチン接種者を対象、ホテルで応援プランや割引も 

  8. 【ギモン解消!!ワクチン接種Q&A】木村盛世元厚労省技官「医療従事者への先行接種で安心感」

  9. 「ワクチンパスポート」が世界で拡大 米欧、経済再開の切り札

人気記事

連載

PAGE TOP