【家電の世界】インテリアの一部に「ラグジュアリー冷蔵庫」

アクアジャパン「AQR-TZ42K」

 世界的プロダクトデザイナー、深澤直人氏がデザインしたアクアジャパンの「AQR-TZ42K」は、「ラグジュアリー冷凍冷蔵庫」と位置づけられる家電だ。市場想定価格は28万6000円(税込み)。

 「ニューノーマル時代になり、冷蔵庫をインテリアの一つとして捉え、デザインを重視する人が増加している。冷蔵庫のラグジュアリー化の波が訪れている」と、アクアジャパンの吉田庸樹代表は語る。

 冷蔵庫がキッチンの片隅に置かれる脇役ではなく、家具、インテリアの一部、自分を表現するツールに変わってきており、その潮流は、昨今のニューノーマル生活においてさらに加速したと指摘する。

世界的デザイナーによるデザイン、購入の動機にも

 深澤氏がデザインした同社の冷蔵庫の第1弾は2019年3月に発売した「AQR-TZ51H」だった。この製品では購入動機のトップがデザインで、全体の72%を占めた。デザインで冷蔵庫を選ぶ時代が確実に訪れているというわけだ。

 深澤氏は「日本の生活スタイルはどんどん変化しており、欧州のように家電をキャビネット化する方向にあるが、まだ少ない。きれいな冷蔵庫が欲しいが、キャビネットの中に隠すことができないため、その中間領域を目指した最適解のデザインがこの冷蔵庫」とする。

 デザイン性だけでなく、使い勝手も追求している。第1弾と同様にクラス最薄の635ミリであることから、最上段の奥まで手が届きやすいだけでなく、キッチンのスペースを広く快適に利用できる。今回の製品では、新たにマンションにもフィットするスリムな700ミリ幅を採用。それでいて、両開き4ドア構造で、420リットルの容量を実現しているのが特徴だ。

 「従来製品では、郊外戸建ての人たちが購入者の中心となっていたが、700ミリ幅としたことで、日本国内の約7割の住居で設置ができるようになる。都市部のマンションでも、ラグジュアリーな冷蔵庫が設置できる」と同社。

 大容量冷凍室もこだわりのひとつだ。2クラス上の冷蔵庫に搭載される146リットルの大容量冷凍室を用意。6つのボックスに分かれ、庫内の整理も便利だ。

 同社の調査によると、コロナ禍において、買い物頻度が週1回以下という人が39・8%に増加。1回あたりの買い物の量が増えている。冷凍保存が増えた人は44%に達し、冷凍食品の購入が増加した人は約29%に達している。おうち時間が増加したことで、家事の効率化のために調理前の食材をカットして冷凍保存するホームフリージングや、冷凍食品の買い置きが増加しており、大容量冷凍室はそうしたニーズにも対応できる。

 大容量冷凍室の上段では、マイナス30度で一気に冷凍する「クイック冷凍」機能を用意。炊きたてご飯の冷凍やホームフリージングに活用できる。アクア独自の「おいシールド冷凍」で食材の霜付きや乾燥を防ぎ、おいしさを保つこともできる。

 同社では「アクアはラグジュアリー家電のトップランナーとして、日本の市場をリードする」と意気込む。新たな形の家電の進化だといえる。 (ジャーナリスト)

 ■大河原克行(おおかわら・かつゆき) 30年以上に渡って、IT・家電、エレクトロニクス業界を取材。ウェブ媒体やビジネス誌などで数多くの連載を持つほか、電機業界に関する著書も多数ある。

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