【こんな時代のヒット力】Z世代のハートをつかんだ柔軟剤「絶対無臭」

ライオン「ソフラン プレミアム消臭 ウルトラゼロ」

 「目指したのは、絶対無臭」。パッケージの文字が目立つ柔軟剤「ソフラン プレミアム消臭 ウルトラゼロ」(以下、ウルトラゼロ)(ライオン/東京都墨田区)。今年4月の発売ながら好調を維持し、柔軟剤市場を牽引(けんいん)している。

 2020年の柔軟剤市場は997億円(前年比約102%)だったが、このうち防臭を詠うタイプが約4割を占める(インテージSCI調べ)。

 「これまで以上に清潔に気を使う人が増え、それに伴い洗濯や衣類に対しての意識も変化しつつある」。同社H&H事業本部ファブリックケア事業部、安達理恵さんはこう話す。

 ウルトラゼロの開発はコロナ以前に始まった。Z世代(1990年代中盤以降に生まれた世代)が社会に出るにつれ、ニオイに対する意識が高まっていたからだ。安達さんは「Z世代を中心に、周囲から自分がどう思われているか気になり、できる限り周囲とは波風立てずに過ごしたいという自己防衛意識が高まっている」と分析する。

 同社が20年3月、20~59歳の男女500人の柔軟剤ユーザーに調査したところ、約3割が嫌なニオイも、香りもあまりさせたくないと回答していた。

 洗濯行動を観察し、さらに衝撃的なことが分かった。柔軟剤を使用する時、香りの強さを気にして量を少なめに使っていた。そのため、消臭効果が十分に発揮できずに嫌なニオイが気になってしまうといった悪循環に陥っていた。

柔軟剤の香りも気になるZ世代に「新技術」

 柔軟剤で活用される消臭技術として、悪臭を感じさせないように香りでマスキングをするものがあげられる。Z世代は、その香りさえも気になるのだ。

 そこで、従来と全く異なる技術が開発された。嗅覚に着目し、悪臭を感じる前にブロックしてニオイを感じさせない「ニオイキャンセリング機能」だ。これまでとは違う、全く新しい技術だ。

 さらに抗菌成分をソフランプレミアム消臭シリーズの中で最大量配合し、菌の増殖を抑制。洗濯中は爽やかに香り、乾くと残らないピュアソープの香りを採用した。

 全く新しい技術を伝える、言葉に落とし込む表現にも試行錯誤を繰り返した。その結果、「絶対無臭」という概念にたどり着いた。このコピーが目立つデザインのステッカーを添付。パッケージ本体にも、「0・00 ウルトラゼロ」のネーミングが表示された。パッケージの色はシルバーを基調に、ジェンダーレスで革新的なデザインが採用されている。

 キーコピーを軸にCMが制作され、テレビ、WEBでこれまでにない規模で展開している。店頭でも、CMと連動したグラフィックでZ世代のハートをつかんだという。 (村上信夫)

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