【こんな時代のヒット力】徹底した素材感の追求でコロナ禍でも勢い加速 カゴメ「GREENS」シリーズ

GREENS種かみしめるキウイほうれん草

「食べるような食感、野菜や果実本来の味わい」

 今年前期のトレンド「健康志向」。コロナ禍で意識が高まる中、多くの新商品が登場した。この中には、3月に全面的なリニューアルを行い、前年同期の約5倍と大幅に伸長した商品がある。カゴメ(名古屋市)の「GREENS」シリーズ(以後、GREENS)だ。

 従来は「プレミアムスムージー」と打ち出していたが、今回は素材感を強調し、「クラフトジュース」と銘打った。理由を、マーケティング本部飲料企画部、宮田原也(げんや)さんは、「スムージーのカテゴリーが落ち着き、テコ入れの必要があった」という。

 GREENSは2015年9月、「フレッシュなジュース」を狙い、発売された。初代の賞味期間は新鮮さにこだわり、わずか2週間。当初こそ注目を集めるが、野菜の味わいが強かったため、間口が広がらず、計画した売り上げには届かなかったという。

 だが、カゴメは諦めなかった。18年に野菜・果実の鮮度や素材感を活かした「プレミアムスムージー」として、再挑戦。3年越しの思いを達成した。

 全面リニューアルは20年に始まった。GREENSは、品質にこだわり砂糖・香料・着色料無添加、素材本来の味や香り、色を打ち出した特徴的な製品だ。「ポテンシャルは高い」と、宮田さん。さらに「食べるような食感、他にない」「野菜や果実本来の味わいに近いジュース」と、消費者が求める飲み応えや鮮度を感じるポイントを徹底的に分析した。

様々な模索を行い、クラフトジュースという言葉を発見。「職人の徹底したこだわり、品質、手づくり感、GREENSの特徴全てを集約した言葉だと思った」(宮田さん)

試作品30、コロナ禍でニーズつかむ

 フルーツと野菜100%のジュース、素材ごとに適度な大きさにクラッシュ。キウイをかじったときの食感やぶどうの皮の固形感を足すといった改良を行った。試作は30を超えた。

 それを「種までかみしめる」「皮ごとまるかじり」と、分かりやすいネーミングで訴求。「種までかみしめるキウイとほうれん草Blend」「皮ごとまるかじり赤ぶどうとビートBlend」の2種類を発売した。

 味が想起しやすいフレーバー、色合いが一目で伝わる透明なボトルを採用。パッケージの裏側には動物のイラストを配した。「裏のストーリーは、GREENSにひかれて集まる動物たちが、味わいや食感を楽しむ」(宮田さん)

 コロナ禍のリニューアルである。「店頭試飲で味わいや食感のユニークさを実感してもらいたい商品。だが、それができなくなった」と、発売前、宮田さんは不安が大きかった。発売直後、GREENSのターゲットとする消費者層の目に留まりやすい東京の東急沿線、関西の阪急沿線に交通広告を打った。

 GREENSの徹底した素材感は、テレワーカーのヘルシー、手軽に小腹を満たしたいニーズをつかんだ。6月、「マンゴーと黄にんじん 果肉にかぶりつくBlend」を追加、勢いは加速している。(村上信夫)

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