【加藤梨里のお金と健康】年末年始の帰省・旅行も コロナ接種証明で割引・特典広がる

国内でのワクチン接種が進み、感染者の減少が続く新型コロナウイルス感染症。緊急事態宣言やまん延防止措置の解除とともに、外出自粛も緩和され、食事や旅行に出かける人が増えてきています。ワクチン接種を終えた人には、食事や旅行の割引・特典を設ける動きも広がっています。年末年始の帰省や旅行にも活用できそうです。

■食事や旅行が割引に

 新型コロナのワクチン接種が若年層を含め広がってきました。2回接種を完了した人の割合は15日現在で人口の75%を超え、先進国の中でもトップクラスです。感染拡大の抑制傾向も続いていることから、注目は徐々に経済の活性化に移ってきています。

 特にこれからの季節に人気を集めそうなのが、ワクチン接種を済ませた人向けの旅行や食事の優待です。新型コロナワクチンの接種を完了している人や、PCR検査の陰性を証明できる人は、パッケージツアーの料金が割引されたり、宿泊時に施設内で利用できるクーポンをもらえたりするものです。

 たとえば日本航空は、航空券と宿泊をセットにしたパッケージに、ワクチン接種完了者やPCR検査の陰性(低リスク)者向けのプランを用意。部屋のアップグレードやアーリーチェックイン、レイトチェックアウトなどの特典を受けられます。JR東日本グループは会員向けに割引キャンペーンを実施しており、一部の旅行プランの料金を1人あたり5,000円割引します。また、対象ホテルを利用すると、宿泊や食事で使える利用券を最大3,000円もらえます。

 特典の対象になるのは、主にワクチン接種を2回目まで完了している人、またはアレルギーなどを理由にワクチンを接種できない場合には、特典を利用する前の所定の期間内にPCR検査を受け、陰性や低リスクの証明を受けている人です。一部、ワクチン接種が1回目でも対象になるなど、サービスの提供元によって要件が異なることがありますので、利用前に詳細を確認してみましょう。

 対象期間もサービスによって異なりますが、この秋から来年1月や3月までのものが多いようです。年末年始の帰省や旅行、食事に利用できそうです。

■証明は接種券かアプリで可能

 こうした特典を受けるには、ワクチンを接種完了したことがわかる証明書の提示が必要です。自治体から送られてきたワクチンの接種券の右端の部分が「接種済証」として証明書になりますので、接種したときに使ったものを保管しておきましょう。職域接種を受けた場合など、地域の接種券を使わずにワクチンを打った場合には「接種記録書」という書類が発行されている場合もあります。こちらも証明書として使えます。

 また、スマートフォンアプリで証明書を提示できるようになりました。東京都は今月から、接種記録を登録できるアプリ「ワクションアプリ」を公開しています。ワクチン接種完了を証明する画面を提示すると、協賛するお店などで特典を受けられる仕組みです。

TOKYOワクションアプリの「登録済み」画面(東京都提供)

東京ワクションのサイトはこちら⇒https://tokyo-vaction.jp/

 このほかに、民間団体と企業によるアプリも登場予定です。こちらも接種記録やワクチン接種証明に使え、ホテルや飲食店で料金の割引やワンドリンクサービスなどの受けられる仕組みになるようです。

 ワクチンの接種証明アプリは、国による開発も進められています。QRコードのついた証明書を表示して、宿泊や新幹線、飛行機などの予約時や、飲食店やイベントへの入場時の接種完了の確認に用いられるほか、民間や自治体のものと同様に接種完了者が特典サービスを受ける際にも使えるようになる見込みです。年内には公開される予定といいます。

 こうしたアプリが提供開始、普及していくと、ワクチン接種を終えた人向けのレジャーや食事の特典がさらに増えていくかもしれません。 なおこれらは海外渡航の際に求められるワクチンパスポート・予防接種証明書とは異なります。日本から外国への入国時の隔離免除や、渡航先でレストランや公共施設に入るために求められる証明書は、各国のルールに沿って別途発行手続きが必要です。

 感染者数は減少傾向にあり、今年は久しぶりに帰省や旅行に行こうという人も少なくないでしょう。今後の感染状況には引き続き注視が必要ですが、予防に努めながら、年末年始のレジャーをお得に楽しめたらいいですね。


■加藤梨里(かとう・りり)ファイナンシャルプランナー(CFP®)、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー、マネーステップオフィス株式会社代表。保険会社、信託銀行、ファイナンシャルプランナー会社を経て独立。専門は保険、ライフプラン、健康とお金。大学では健康増進について研究活動を行い、健康経営のコンサルティング支援をした企業が中小企業のトップ500「ブライト500」に認定。

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