認知症の患者数、世界で2050年に3倍に 人口増や高齢化で 

日本は生活習慣の見直し予防策で最も低い増加率

 各国が認知症を減らす対策を取らないと、世界の患者数が2019年の5700万人から50年までに1億5300万人と約3倍に増える…。米ワシントン大などのチームがまとめ、6日付の英医学誌ランセットの姉妹誌に発表した。人口の増加や高齢化が主な原因。日本は生活習慣の見直しといった予防策の効果が出るため、分析の対象国の中で最も増加率が低いとされているが、それでも412万人から約1・3倍の524万人になるとしている。

 研究では195の国と地域にどれぐらい認知症の患者がいるのかを推計し、さらにリスクと考えられている喫煙、肥満、高血糖、低教育歴の計4項目の推移を考慮した。その結果、全ての国で患者が増加するとの予測となった。

 増加率には地域差があり、中東やアフリカが特に高い。上位3カ国はカタール(20・26倍)、アラブ首長国連邦(18・95倍)、バーレーン(11・84倍)となった。

 一方、アジア太平洋地域や欧州は低く、低い順に日本(1・27倍)、ブルガリア(1・37倍)、セルビア(1・38倍)と続く。日本などでは教育環境や生活習慣の見直しといったリスク軽減策の効果が出るとみている。

 教育環境の改善で世界的には620万人の患者が減るが、肥満と高血糖、喫煙の増加で逆に680万人増えるという。

 チームは「各国政府が資源の配分を決めたり、支援体制を築いたりするのに研究結果を役立ててほしい」と指摘している。

 【認知症】脳の病気や障害など多様な要因で認知機能が低下し、日常生活に支障が出る状態。複数のタイプがあり、根本的な治療法は確立されていない。アルツハイマー型は認知症の代表的な疾患で、物忘れなどを発症する。レビー小体型は幻視、手足の震えなどが特徴的な症状。

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